2013年度の消費者物価地域差指数(食料)(51市平均=100)ランキングでは、神奈川県が105.9で全国1位、長野県が93.3で最下位となっています。地域間で12.6ポイントの格差が存在し、都市部の高い生活コストや農業県の産地価格による食料品価格の地域差が明確に現れています。上位県では地価や人件費の高さが価格を押し上げ、下位県では地元産品の豊富さや流通コストの低さが価格抑制に寄与しています。
概要
消費者物価地域差指数(食料)は、各都道府県の県庁所在地等主要都市における食料品の価格水準を、全国51都市の平均を100として比較した重要な経済指標です。この指数は、総務省統計局により毎年調査・発表されており、各地域の食料品価格の地域格差を定量的に把握するための基礎データとして活用されています。
なぜこの指標が重要なのか?
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家計への直接的影響:食料品は生活に欠かせない必需品であり、その価格差は家計の支出に直接的な影響を与えます
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流通・物流コストの可視化:地域間の価格差は、運送費、配送効率、市場規模などの物流コストの違いを反映しています
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都市機能と競争環境の評価:商業施設の集積度や競争環境の違いが価格に反映されるため、各地域の都市機能の発達度合いを測る指標としても活用できます
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政策立案への基礎データ:地域振興策や消費者政策を策定する際の基礎データとして、地域格差の実態把握に不可欠な情報を提供します
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経済分析の基盤:地域経済の比較分析や、賃金格差との関連性分析など、様々な経済分析の基盤となる重要なデータです
2013年度のデータでは、最も高い神奈川県の105.9と最も低い長野県の93.3との間に12.6ポイントの格差が存在し、地域間の食料品価格格差の実態が明確に示されています。
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上位県と下位県の比較
上位5県の詳細分析
1位:神奈川県(105.9、偏差値73.1)
神奈川県が105.9(偏差値73.1)で全国1位となった背景には、首都圏における高い人口密度と所得水準があります。横浜市や川崎市などの大都市圏では、利便性の高い立地の店舗が多く、地価や人件費の高さが食料品価格に反映されています。また、高品質な商品への需要が高く、プレミアム商品の取り扱いが多いことも価格水準を押し上げる要因となっています。
2位:東京都(104.9、偏差値69.4)
東京都の104.9(偏差値69.4)は、日本の経済中心地としての特徴を反映しています。都心部では狭小な店舗面積による効率性の低下や、24時間営業などのサービス向上コストが価格に転嫁されています。一方で、激しい競争環境により、神奈川県よりもわずかに低い水準となっています。
3位:沖縄県(104.8、偏差値69.0)
沖縄県の104.8(偏差値69.0)は、地理的な特殊性が大きく影響しています。本土からの輸送コストが高く、特に生鮮食品の価格が高くなる傾向があります。また、観光地価格の影響や、限られた市場規模による競争の少なさも価格水準の高さに寄与しています。
4位:石川県(103.5、偏差値64.2)
石川県が103.5(偏差値64.2)となった要因として、金沢市を中心とした北陸地方の中核都市としての特徴があります。新幹線開業前の2013年時点でも、伝統的な食文化への需要が高く、質の高い食材への支出が多いことが価格水準を押し上げています。
5位:長崎県(102.9、偏差値62.0)
長崎県の102.9(偏差値62.0)は、九州地方の中では比較的高い水準となっています。港湾都市としての特徴により、海産物などの特産品価格が高く、また観光地としての需要も価格形成に影響を与えています。
下位5県の詳細分析
47位:長野県(93.3、偏差値26.4)
長野県が93.3(偏差値26.4)で最下位となったのは、農業県としての特徴が大きく影響しています。地元産の農産物が豊富で、産地価格での購入が可能なことが価格水準を押し下げています。また、大都市圏からの距離により地価や人件費が相対的に低く、経営コストの削減が価格に反映されています。
46位:福岡県(94.7、偏差値31.6)
福岡県の94.7(偏差値31.6)は、九州地方の中心都市でありながら相対的に低い水準となっています。九州各県からの農産物の集積地としての機能や、アジア諸国との貿易拠点としての利便性が、食料品の調達コストを抑制しています。
45位:秋田県(94.8、偏差値32.0)
秋田県の94.8(偏差値32.0)は、米どころとしての特徴と、人口密度の低さが影響しています。地元産の農産物が豊富で、競争の激しい大都市圏と比較して価格水準が低く抑えられています。
44位:佐賀県(95.3、偏差値33.8)
佐賀県の95.3(偏差値33.8)は、農業県としての特徴に加え、福岡県との近接性により流通コストが抑制されていることが要因です。米や野菜の産地として、地元産品の価格競争力が全体の価格水準を押し下げています。
43位:群馬県(96.1、偏差値36.8)
群馬県の96.1(偏差値36.8)は、首都圏に近接しながらも相対的に低い水準を維持しています。関東地方の農業生産地としての特徴と、東京都心部と比較して低い地価や人件費が価格抑制要因となっています。
地域別の特徴分析
社会的・経済的影響
最上位の神奈川県(105.9)と最下位の長野県(93.3)の間には12.6ポイントの格差が存在し、地域間の生活コスト格差を明確に示しています。この格差は以下の要因によって生じています:
- 都市部の高コスト構造:地価や人件費の高さによる価格上昇
- 地理的条件の影響:離島や山間部の輸送コストの違い
- 農業生産の充実度:地元産品の供給量による価格競争力の違い
- 競争環境の違い:都市部と地方部の競争激化度の違い
対策と今後の展望
地域間格差の解消に向けて、以下の取り組みが重要となります:
- 流通効率化の推進:物流ネットワークの最適化と共同配送システムの導入
- 競争環境の改善:大規模小売店舗の地方進出と地域密着型小売店の経営効率化
- 地産地消の推進:各地域での地産地消による輸送コスト削減
- IT技術の活用:電子商取引の普及と価格比較サイトの活用
統計データの基本情報と分析
指標 | 値‐ |
---|---|
平均値 | 99.7 |
中央値 | 99.6 |
最大値 | 105.9(神奈川県) |
最小値 | 93.3(長野県) |
標準偏差 | 2.7 |
データ数 | 47件 |
消費者物価地域差指数(食料)(51市平均=100)の統計分析では、平均値と中央値の比較により分布の特徴を把握できます。上位県と下位県の格差は、地域の都市化レベルや農業生産の違いを反映しています。外れ値の存在は、特定地域の地理的・経済的要因の影響を示しています。四分位範囲による分布の特徴分析により、地域間格差の実態をより正確に把握できます。標準偏差によるばらつきの程度は、各地域の生活コストや経済状況の違いを数値的に示しています。
まとめ
順位↓ | 都道府県 | 値 (‐) | 偏差値 | 前回比 |
---|---|---|---|---|
1 | 神奈川県 | 105.9 | 73.1 | +0.1% |
2 | 東京都 | 104.9 | 69.4 | -0.1% |
3 | 沖縄県 | 104.8 | 69.0 | +1.6% |
4 | 石川県 | 103.5 | 64.2 | +0.1% |
5 | 長崎県 | 102.9 | 62.0 | +0.3% |
6 | 和歌山県 | 102.8 | 61.6 | -0.5% |
7 | 埼玉県 | 102.5 | 60.5 | +0.2% |
8 | 兵庫県 | 102.4 | 60.1 | -0.3% |
9 | 福島県 | 102.3 | 59.8 | -0.3% |
10 | 徳島県 | 102.2 | 59.4 | -1.4% |
11 | 高知県 | 101.6 | 57.2 | +0.5% |
12 | 島根県 | 101.5 | 56.8 | +0.1% |
13 | 広島県 | 101.3 | 56.1 | +0.2% |
14 | 千葉県 | 101.0 | 54.9 | +0.9% |
15 | 鹿児島県 | 101.0 | 54.9 | -0.5% |
16 | 京都府 | 100.7 | 53.8 | +0.2% |
17 | 大阪府 | 100.6 | 53.5 | -0.6% |
18 | 岡山県 | 100.3 | 52.4 | -0.7% |
19 | 山口県 | 100.2 | 52.0 | +0.2% |
20 | 大分県 | 100.2 | 52.0 | - |
21 | 福井県 | 100.0 | 51.2 | +0.8% |
22 | 三重県 | 99.8 | 50.5 | - |
23 | 熊本県 | 99.8 | 50.5 | -1.4% |
24 | 愛媛県 | 99.6 | 49.8 | -0.1% |
25 | 鳥取県 | 99.5 | 49.4 | +1.0% |
26 | 富山県 | 99.3 | 48.6 | +1.2% |
27 | 静岡県 | 99.2 | 48.3 | -0.1% |
28 | 岩手県 | 98.9 | 47.2 | +1.1% |
29 | 新潟県 | 98.9 | 47.2 | +0.3% |
30 | 山形県 | 98.7 | 46.4 | -0.1% |
31 | 栃木県 | 98.7 | 46.4 | +0.5% |
32 | 岐阜県 | 98.7 | 46.4 | +0.3% |
33 | 愛知県 | 98.4 | 45.3 | -1.4% |
34 | 宮崎県 | 98.1 | 44.2 | - |
35 | 山梨県 | 98.0 | 43.8 | +0.2% |
36 | 滋賀県 | 98.0 | 43.8 | -0.3% |
37 | 北海道 | 97.9 | 43.5 | +1.2% |
38 | 宮城県 | 97.6 | 42.3 | +0.5% |
39 | 香川県 | 97.6 | 42.3 | -0.2% |
40 | 青森県 | 97.4 | 41.6 | +0.3% |
41 | 茨城県 | 96.9 | 39.7 | +0.7% |
42 | 奈良県 | 96.5 | 38.3 | -0.1% |
43 | 群馬県 | 96.1 | 36.8 | -0.3% |
44 | 佐賀県 | 95.3 | 33.8 | +0.5% |
45 | 秋田県 | 94.8 | 32.0 | +0.4% |
46 | 福岡県 | 94.7 | 31.6 | -0.2% |
47 | 長野県 | 93.3 | 26.4 | -0.2% |