都道府県別消費者物価地域差指数(総合)(51市平均=100)ランキング(2013年度)
2013年度の消費者物価地域差指数(総合)(51市平均=100)では、神奈川県が106.0‐で全国1位、宮崎県が97.1‐で最下位となっています。地域間の格差は8.9ポイントに達し、生活コストの地域差が明確に表れています。上位県は首都圏を中心とした都市部が占め、下位県は九州地方を中心とした地方が多くを占めています。この指標は地域間の生活水準の違いを客観的に示し、転居や就職の判断材料として重要な役割を果たしています。
概要
消費者物価地域差指数(総合)(51市平均=100)は、全国の主要都市51市の消費者物価水準を100として、各都道府県の物価水準を相対的に表した重要な経済指標です。この指数は、総務省統計局が調査・公表しており、各地域の生活費水準や経済的な負担の程度を客観的に示すものです。
この指標は生活費格差を可視化し、転居や就職の際の判断材料となります。また、賃金水準と物価水準の関係を分析することで、実質的な生活水準の違いを把握できます。企業の立地戦略や地域振興政策を策定する際の重要な参考指標としても活用されています。
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上位5県の詳細分析
神奈川県
神奈川県は106.0(偏差値81.3)で全国トップとなっています。首都圏の中核県として、東京都に隣接する地理的優位性が物価水準の高さに大きく影響しています。横浜市や川崎市などの大都市圏では、住宅費や商業サービス費が全国平均を大きく上回っており、特に不動産価格の高騰が消費者物価を押し上げています。
人口密度の高さと都市部への集中により、土地利用の競争が激化し、結果として物価全体が高水準となっています。また、高所得者層の居住が多いことも、高品質な商品・サービスへの需要を高め、物価上昇に寄与しています。
東京都
東京都は105.9(偏差値80.8)で2位となっています。日本の政治・経済・文化の中心地として、全国で最も高い物価水準を維持しています。特に都心部では、オフィス需要の高さや商業施設の集積により、賃貸料金が全国平均を大幅に上回っています。
交通インフラの発達と就業機会の豊富さが人口集中を促進し、需要と供給のバランスが物価を押し上げています。また、国際都市としての機能により、高級品やサービスの市場が形成されていることも物価高の要因となっています。
埼玉県
埼玉県は103.3(偏差値67.5)で3位となっています。首都圏のベッドタウンとしての性格が強く、東京都心への通勤圏内に位置することで、住宅需要が高く維持されています。上位2県と比較すると比較的物価は抑制されていますが、全国平均は上回っています。
特に南部地域では東京都への近接性により物価が高く、北部地域では相対的に低い水準となっており、県内でも地域差が存在します。交通アクセスの良さと住環境のバランスが取れていることが、安定した物価水準の維持に寄与しています。
長崎県
長崎県は102.4(偏差値63.0)で4位となっています。九州地方では珍しく上位にランクインしており、離島部が多いという地理的特性が物価形成に大きく影響しています。本土と離島を結ぶ物流コストの高さが、消費財の価格を押し上げています。
また、観光業の発達により、観光地での商品・サービス価格が高く設定されていることも一因となっています。県庁所在地である長崎市を中心とした都市部では、九州地方の中でも比較的高い物価水準が維持されています。
兵庫県
兵庫県は102.2(偏差値61.9)で5位となっています。関西圏の中核県として、神戸市を中心とした都市部の物価が全国平均を上回っています。港湾都市としての機能と国際貿易の拠点としての役割が、商業活動を活発化させています。
阪神間の高級住宅地域では特に物価が高く、一方で但馬や淡路島などの郊外・農村部では相対的に低い水準となっており、県内格差が存在します。大阪府との近接性により、関西経済圏の恩恵を受けていることも物価水準に影響しています。
下位5県の詳細分析
宮崎県
宮崎県は97.1(偏差値35.9)で全国最下位となっています。九州南部に位置し、農業を基幹産業とする地域特性が物価形成に大きく影響しています。人口密度が低く、都市部への集中度も他県と比較して低いことが、物価抑制要因となっています。
農産物の地産地消が進んでいることで食料品価格が抑制されており、また、地価の安さが住宅費や商業施設の賃料を低く抑えています。一方で、これは所得水準の低さとも関連しており、経済活動の活発度が物価に反映されています。
秋田県
秋田県は97.3(偏差値36.9)で46位となっています。東北地方の日本海側に位置し、農業と地場産業が中心の経済構造が物価水準に影響しています。人口減少と高齢化の進行により、消費需要が相対的に低下していることが物価抑制要因となっています。
冬季の気候条件により物流コストが上昇する要因もありますが、全体的な経済活動の低迷により、物価水準は全国平均を下回っています。地域内での競争が限定的であることも、価格形成に影響を与えています。
奈良県
奈良県は97.4(偏差値37.5)で45位となっています。関西圏に位置しながら下位となっているのは、大阪府のベッドタウンとしての性格が強く、県内での商業・サービス業の集積が限定的であることが要因です。
住宅地としての需要は高いものの、商業施設や業務機能の多くが大阪府に依存しているため、県内での物価形成が抑制されています。また、農村部の比重が高く、全体的な物価水準を押し下げています。
福岡県
福岡県は97.5(偏差値38.0)で42位となっています。九州地方の中核都市である福岡市を擁しながら下位となっているのは、九州全体の経済水準が首都圏や関西圏と比較して低いことが主な要因です。
福岡市内では一定の物価水準を維持していますが、県全体では農村部や地方都市の影響により、全国平均を下回っています。ただし、九州地方内では相対的に高い物価水準を維持しており、地域内格差が存在します。
佐賀県
佐賀県は97.5(偏差値38.0)で福岡県と同率42位となっています。九州地方の中でも人口規模が小さく、農業中心の経済構造が物価水準に影響しています。福岡県との経済的結びつきが強く、商業・サービス機能の多くを福岡市に依存しています。
県内では佐賀市を中心とした都市部と農村部の物価差が存在しますが、全体的には全国平均を下回る水準となっています。隣接する福岡県との競争により、物価上昇圧力が抑制されている面もあります。
社会的・経済的影響
神奈川県(106.0)と宮崎県(97.1)の格差は8.9ポイントに達しており、これは実質的な生活コストに大きな差があることを示しています。この格差は、賃金水準の違いと相まって、地域間の実質的な生活水準の差を生み出しています。
物価水準の地域差は、人口移動の重要な要因となっています。高物価地域からの人口流出や、低物価地域への移住促進効果が観察されており、地方創生政策にも影響を与えています。
企業の立地戦略や人事政策にも大きな影響を与えており、特に地域手当の設定や転勤時の補償制度の設計において、重要な判断材料となっています。年金や各種手当の地域調整においても、消費者物価地域差指数は重要な参考指標として活用されています。
対策と今後の展望
各自治体では、物価格差の是正に向けた様々な取り組みが行われています。住宅供給の促進、商業施設の誘致、交通インフラの整備などが主要な施策となっています。
一部の地域では、計画的な都市開発や産業誘致により、物価水準の適正化に成功している事例も見られます。これらの成功事例の分析と横展開が重要な課題となっています。
人口減少社会における物価水準の変化や、リモートワークの普及による地域選択の多様化など、新たな要因への対応が求められています。また、エネルギー価格の変動や国際情勢の影響も注視する必要があります。
指標 | 値‐ |
---|---|
平均値 | 99.9 |
中央値 | 99.8 |
最大値 | 106(神奈川県) |
最小値 | 97.1(宮崎県) |
標準偏差 | 2 |
データ数 | 47件 |
統計データの基本情報と分析
平均値は99.9に対して中央値は99.8となっており、データの分布は概ね正規分布に近い形状を示しています。分布の特徴として、標準偏差は比較的小さく、大部分の都道府県が平均値周辺に集中していることを示しています。
外れ値の影響として、神奈川県(106.0)が最も大きな外れ値となっており、首都圏の特殊性を反映しています。四分位範囲の分析では、第1四分位と第3四分位の間で都道府県の半数が分布しており、地域間の格差が明確に表れています。
順位↓ | 都道府県 | 値 (‐) | 偏差値 | 前回比 |
---|---|---|---|---|
1 | 神奈川県 | 106.0 | 81.3 | -0.7% |
2 | 東京都 | 105.9 | 80.8 | -0.1% |
3 | 埼玉県 | 103.3 | 67.5 | +0.4% |
4 | 長崎県 | 102.4 | 63.0 | +0.1% |
5 | 兵庫県 | 102.2 | 61.9 | -0.1% |
6 | 和歌山県 | 102.0 | 60.9 | +0.3% |
7 | 山形県 | 101.5 | 58.4 | +0.2% |
8 | 福島県 | 101.4 | 57.9 | -0.2% |
9 | 石川県 | 101.4 | 57.9 | -0.2% |
10 | 京都府 | 101.2 | 56.8 | -0.3% |
11 | 沖縄県 | 101.2 | 56.8 | +1.1% |
12 | 栃木県 | 100.9 | 55.3 | +0.1% |
13 | 島根県 | 100.7 | 54.3 | -0.7% |
14 | 三重県 | 100.6 | 53.8 | +0.7% |
15 | 大阪府 | 100.6 | 53.8 | - |
16 | 岡山県 | 100.3 | 52.2 | -0.4% |
17 | 北海道 | 100.2 | 51.7 | +0.9% |
18 | 静岡県 | 100.0 | 50.7 | +0.3% |
19 | 山口県 | 100.0 | 50.7 | -0.5% |
20 | 熊本県 | 100.0 | 50.7 | -0.6% |
21 | 山梨県 | 99.9 | 50.2 | +0.3% |
22 | 広島県 | 99.8 | 49.7 | -1.4% |
23 | 徳島県 | 99.8 | 49.7 | -0.5% |
24 | 高知県 | 99.8 | 49.7 | +0.1% |
25 | 滋賀県 | 99.6 | 48.7 | - |
26 | 青森県 | 99.5 | 48.2 | - |
27 | 茨城県 | 99.3 | 47.1 | +0.5% |
28 | 千葉県 | 99.1 | 46.1 | -0.1% |
29 | 新潟県 | 99.1 | 46.1 | +0.5% |
30 | 愛知県 | 99.1 | 46.1 | -0.6% |
31 | 岩手県 | 98.9 | 45.1 | +0.2% |
32 | 愛媛県 | 98.9 | 45.1 | -0.7% |
33 | 富山県 | 98.7 | 44.1 | - |
34 | 福井県 | 98.6 | 43.6 | -0.2% |
35 | 宮城県 | 98.3 | 42.0 | +0.5% |
36 | 鳥取県 | 98.3 | 42.0 | -0.1% |
37 | 岐阜県 | 98.2 | 41.5 | -0.2% |
38 | 大分県 | 98.2 | 41.5 | -0.4% |
39 | 長野県 | 98.1 | 41.0 | - |
40 | 香川県 | 98.1 | 41.0 | -0.4% |
41 | 鹿児島県 | 98.0 | 40.5 | -1.3% |
42 | 群馬県 | 97.5 | 38.0 | +0.6% |
43 | 福岡県 | 97.5 | 38.0 | +0.1% |
44 | 佐賀県 | 97.5 | 38.0 | -0.5% |
45 | 奈良県 | 97.4 | 37.5 | +0.1% |
46 | 秋田県 | 97.3 | 36.9 | - |
47 | 宮崎県 | 97.1 | 35.9 | -0.2% |