総務省「家計調査」(2024 年) の都道府県庁所在市・二人以上世帯あたり 年間鶏肉消費量 を見ると、1 位 島根県 (24,769g)、最下位 茨城県 (12,994g) で 1.91 倍 の差があります。鶏肉は全国どこでも食べられる肉ですが、家庭での消費量には 約 2 倍 の地域差があるというのが本データの教訓です。
上位は 島根・熊本・岐阜・福岡・鹿児島・大阪・大分・山口・宮崎・滋賀 と、西日本と中部 が独占。一方、最下位グループは 茨城・栃木・福島 の 北関東 3 県 が完全に下位を占めるという、極めて鮮明な東西差が見られます。
鶏肉消費量ランキング TOP10 (2024年)
| 順位 | 都道府県 | 消費量 (g) |
|---|---|---|
| 1 | 島根県 | 24,769 |
| 2 | 熊本県 | 24,383 |
| 3 | 岐阜県 | 22,579 |
| 4 | 福岡県 | 22,509 |
| 5 | 鹿児島県 | 22,384 |
| 6 | 大阪府 | 22,342 |
| 7 | 大分県 | 21,661 |
| 8 | 山口県 | 21,556 |
| 9 | 宮崎県 | 21,377 |
| 10 | 滋賀県 | 21,260 |
1 位 島根県 (24,769g) は、年間 1 人あたり 約 25kg の鶏肉を消費する計算。2 位 熊本 (24,383g) との差はわずか 1.6% で拮抗しています。続く 3 位 岐阜 (22,579g)、4 位 福岡 (22,509g)、5 位 鹿児島 (22,384g) と、上位 10 県のうち 7 県が西日本 (島根・熊本・福岡・鹿児島・大阪・大分・山口・宮崎) に集中しています。
注目すべきは 6 位 大阪府 (22,342g) で、都市部でありながら上位入り。大阪の 焼鳥居酒屋文化 が家庭消費にも波及している可能性があります。一方、3 位 岐阜・10 位 滋賀は中部地方からのランクイン組で、地理的に 東西の境界線 を象徴しています。
最下位グループ TOP5
| 順位 | 都道府県 | 消費量 (g) |
|---|---|---|
| 45 | 福島県 | 13,901 |
| 46 | 栃木県 | 13,815 |
| 47 | 茨城県 | 12,994 |
最下位 茨城 (12,994g) は 1 位島根の 52% にすぎません。次いで栃木 (13,815g)、福島 (13,901g) と、北関東 3 県が完全に下位を独占 する形となっています。
これは「北関東は鶏肉文化が弱い」というよりも、[仮説] 養豚が盛んな北関東では豚肉が日常の主要肉として選ばれているため、相対的に鶏肉購入量が少ない 可能性が考えられます。茨城・栃木・群馬・千葉は全国有数の養豚地帯であり、家計の肉支出が豚肉に偏る食文化が背景にあるかもしれません。
「東西分断」のクラスター構造
鶏肉消費量の上位 10 県と下位 3 県を地図上でまとめると、明確な東西分断が見えます。
- 北部九州クラスター: 熊本 (2 位)、福岡 (4 位)、鹿児島 (5 位)、大分 (7 位)、宮崎 (9 位)
- 山陰・山口クラスター: 島根 (1 位)、山口 (8 位)
- 中部クラスター: 岐阜 (3 位)、滋賀 (10 位)
- 都市部クラスター: 大阪 (6 位)
- 北関東下位クラスター: 茨城 (47 位)、栃木 (46 位)、福島 (45 位)
特に 九州 5 県全てが TOP10 入り という集中度は注目に値します。九州は 地鶏文化 の中心地で、熊本の天草大王、宮崎の地鶏炭火焼、鹿児島の薩摩地鶏など、地域ブランド鶏が日常食に根付いている地域です。島根の 1 位は 焼き鳥文化 や 石見地鶏 など、家庭内での鶏肉消費を支える郷土食文化が背景にある可能性が示唆されます。
逆に下位は北関東 (茨城・栃木・福島) と、関東〜南東北の養豚地帯 が固まっており、「鶏肉文化 = 西日本、豚肉文化 = 東日本」という肉の地域文化が、家計データに明瞭に表れています。
まとめ
- 1 位 島根県 (24,769g)、2 位 熊本 (24,383g)、3 位 岐阜 (22,579g)
- 最下位 茨城 (12,994g) で 1.91 倍 の地域差
- 上位 10 県のうち 西日本が 7 県 で、九州 5 県が全て TOP10 入り
- 下位は 北関東 3 県 (茨城・栃木・福島) が完全独占
- 鶏肉文化の西日本 vs 養豚文化の東日本という東西分断構造が鮮明
データ出典
- 総務省「家計調査」(2024 年・都道府県庁所在市の二人以上世帯)
- e-Stat 経由で都道府県別に整備
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